イギリス国王のお抱え外科医だったアーバス・レイン卿は、長い年月を費やして
腸のさまざまな障害について研究しました。
彼は腸の一部を除去して縫合する達人であり、その見事な技を後輩達に教え、
国際的な評価を得ました。
そうした仕事にたずさわるうちに、彼は奇妙な現象に気付いたのです。
腸の手術を受けて回復期にある患者の中に、手術とは一見無関係な持病が驚く
ほどよくなっている人達がいたのです。
たとえば、長年、関節炎を患っていた少年は手術の直前まで車椅子で生活していました。
ところが不思議なことに、腸の手術が終わった半年後には完全に自分の足で歩けるよ
うになっていたのです。
甲状腺種が出来ていた女性の場合は手術で腸の一部が取り除かれると、やはり半年
足らずで確実に甲状腺の腫れが引いてしまったのです。
同様の例を何度も経験し、毒に冒された腸と他の器官の機能との間に深いつながりが
あることがわかった彼は非常な感銘を受けました。
そして、この関係について熟考した末、「食事療法による腸の改善」に強い関心を持つ
ようになり、彼は手術ではなく食事療法と正しい栄養供給で腸全体をケアする方法を教
えることに全力を注いだのです。
「汚れた腸が病気をつくる」 より
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