「タミフル」「イレッサ」医師とカネの問題
利益相反に注目が集まったきっかけは1999年に米国で起きたゲルシンガー事件だった。
薬品開発企業の設立者でもある医師が、自ら開発した薬の臨床試験に参加した少年を死亡させた事件だ。
医師はそれを公表していなかった。
日本でも副作用で死亡者が出た「タミフル」や肺ガン治療薬「イレッサ」を医療専門誌などで推奨した医師が、
製薬会社から寄付金や講演料などをもらっていたことが発覚して問題になったことがある。
タミフルの場合は、異常行動死や突然死が社会問題化したため厚生労働省研究班が調査し「因果関係は否定的」とする報告書をまとめたが、この研究班の主任研究者を務める大学教授と彼が所属する研究所がタミフルを販売する製薬会社から7000万円の寄付金を受けていたことがわかり、当時の柳澤伯夫厚労相は教授らを研究班から外した。
続・・・
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